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出血症状

人体の出血症状は、出血場所から3通りに分かれます。皮膚の浅い場所に生じる①紫斑、粘膜に生じる②粘膜出血、筋肉や関節内など、皮膚からより深い場所に生じる③深部出血、です。紫斑は、ぶつけた時などにあざができるなど、誰もが日常的に体験する症状と思います。粘膜出血の中では、鼻血や、白目が真っ赤に見えるような結膜下出血は、時々遭遇します。それ以外に、歯茎や口の中からの出血、胃や腸管からの消化管出血、血尿、性器出血といった症状は、何らかの原因が存在すると考えられます。深部出血は一般的な頻度は少なく、主に血友病において見られる症状です。

血液をさらさらにする薬=抗血小板薬(アスピリンなど)、抗凝固薬を服用中の方は、紫斑や粘膜出血が起こりやすくなるため注意が必要です。

紫斑、粘膜出血が強く高頻度に見られ、特に理由や原因が見当たらない場合は、止血機能に問題がないか評価をすることとなります。止血機能には血小板のほか、血管壁、凝固因子といった複数の因子が関わっています。先天的な病気も知られますが一般的にはまれです。

出血症状で最も怖いのは、体の内部ですぐに止血処置がしにくく、重篤になりやすい脳や消化管の出血です。

①紫斑

皮膚の浅いところに生じた出血、いわゆる“あざ”です。厳密には大きさが3mm以下のものを指します。3mm以下のものは点状出血と呼ばれます。直後は赤紫色ですが、徐々に青緑色、茶褐色、黄色と色味が変わり、日にちを経て消えます。

ぶつけた覚えがないのに紫斑ができる場合は注意が必要ですが、特に問題とならない紫斑に老人性紫斑と単純性紫斑があります。老人性紫斑は、加齢によって皮下組織が薄くなり、毛細血管が弱くなることで紫斑が生じやすくなります。腕や手の甲に見られやすく、数cmと拡大することもあります。単純性紫斑は若い女性に多く、ホルモンの血管系への影響により手足に紫斑を生じることがあります。

その他、ステロイドを長期間内服している方は、血管壁が弱くなり紫斑が生じやすくなることがあります。

点状出血は赤ペンの先でたくさん点を書いたような見た目であり、血小板数が急に減少した際に手足に見られやすい症状です。点状出血や、気になる紫斑が見られる場合は受診してください。

 

 

 

 

 

②粘膜出血

出血箇所が局所の場合は、局所の異常が疑われますので出血部位において原因を調べます。

粘膜に限らず、出血症状が複数の箇所に見られる場合は、止血機能の異常や全身的な病気が考えられますので早急な精査が必要です。この場合、粘膜出血に続いて脳出血や消化管出血を生じる可能性もありますので注意が必要です。

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