白血球増加
白血球には好中球、リンパ球、好酸球など複数の種類の細胞が含まれています(血液細胞とは)。採血時のごく少量の血液を小さなガラス板に落とし、処理をして顕微鏡で観察することで、各種類の細胞の比率をパーセント(%)で算出することができます。白血球が多い場合、まずどの種類の白血球が、比率・数としてどのくらい増えているのかを確認します。増え方によって次のような原因が考えられます。
1. 軽度の白血球増加で比率の偏りが特にない場合…喫煙、ストレス
2. 好中球が増えている場合…感染症や自己免疫疾患、臓器障害に伴う何らかの炎症、喫煙、ストレス、ステロイド投与中
3. リンパ球が増えている場合…ウイルス感染症、慢性リンパ性白血病など
4. 好酸球が増えている場合…アレルギー性疾患(喘息含む)、特発性好酸球増多症、好酸球が関連する炎症性疾患、寄生虫感染
5. 通常血液中にはおらず骨髄にいる細胞(好中球より若い細胞)が見られる場合…強い炎症、がん、慢性骨髄性白血病などの骨髄増殖性疾患
6. 異常な白血球が増えている場合…急性白血病、骨髄増殖性疾患
上記3〜6で血液疾患の可能性が考えられる場合は、骨髄検査をお勧めいたします。