リンパ節腫脹
リンパ系の役割とリンパ節の構造
リンパ球は全身の血管内やリンパ組織を循環し、体内異物を常時監視し排除する役割を担っています。リンパ節は、リンパ管と呼ばれるリンパ流の“川”で数珠状につながり、全身にくまなく300-600存在しています。体の表面近くのものもあれば、体の奥深い場所にあるものもあります。体内、そしてリンパ組織に侵入した異物は、リンパ節においてリンパ球の免疫反応に遭い、通常駆除されます。
主なリンパ節の場所
| 体表 | 顎下、頸部、後頸部、後頭部、耳介後部、耳介前、鎖骨上、腋窩、鼠径 |
|---|---|
| 体内部 | 縦隔、傍大動脈、腸管膜 |
リンパ節腫脹とは
リンパ節は通常は大きさ1cm以下と小さくふにゃふにゃの組織であり、探そうと思って体の表面を触ってみてもわかりません。何らかの原因でリンパ節が活性化すると腫れて大きくなり、リンパ節腫脹として認識されるようになります。
首周りのリンパ節腫脹について
日常的に遭遇しやすいのは、体表、特に首周りのリンパ節腫脹であり、もっとも多いパターンは風邪や歯の炎症などに続発する頸部のリンパ節腫脹です。自身で触れてしこりに気づき、痛みがあります。
体内リンパ節の腫れ
体内リンパ節が腫れることは、体表リンパ節と比べると頻度は少ないです。通常自身で気づくことはできず、何かのきっかけでCTやエコーなどの画像検査をして見つかります。
体内リンパ節腫脹の原因
- (1) 全身性の感染や炎症でリンパ節腫脹が全身に分布していること
- (2) 特定の内臓に由来すること
- (3) 全身性の腫瘍(悪性リンパ腫)に由来すること
リンパ節腫脹の範囲や原因について詳しく検査を進める必要があります。
リンパ節腫脹の原因:炎症と腫瘍
リンパ節腫脹の原因は炎症(感染症含む)と腫瘍とに大きく分かれ、炎症によるものが大多数です。両者のリンパ節腫脹は腫れ方が異なります。
炎症性のリンパ節腫脹
炎症性の場合は1〜2日と短い期間で急に腫れをきたし、腫れたリンパ節は痛みがあり、リンパ節以外の場所の痛み(喉や歯など)や発熱など、他の症状を伴います。腫れは1-2cm程度と比較的小さく、また比較的軟らかいです。原因となる症状の改善とともに、リンパ節腫脹も治ります。特に原因症状がなく、「疲れたときにリンパ節が腫れやすい」といったケースも存在します。
受診の目安
リンパ節腫脹以外は無症状で親指大以上の腫れが1ヶ月続いている、ゴリゴリと硬さがある、週単位でだんだん大きくなっている、などの場合は、典型的な炎症性リンパ節腫脹と異なりますので、早めの診察を受けることをお勧めいたします。この場合は、リンパ節組織を一部摘出して病理検査を行う(生検)可能性があります。
